元祖フリーアイドルで声優のルンルンこと宍戸留美さんが、自らカメラマンとして可愛い声優さんたちの写真を撮り、さらにアイドルライターの私(小明)がインタビューする不思議な連載の20回目です! 今回は、『はなかっぱ』のベーヤちゃんや、ももかっぱちゃんのお兄ちゃんでお馴染み栗田エリナさんが来てくれました! ちなみに妹のももかっぱちゃんを演じるのは宍戸留美さん……ももかっぱちゃんとお兄ちゃんのコラボですよー!
――はじめまして、今日はよろしくお願いします!
エ すみません、よろしくお願いします、すみません。
――なぜ謝って……? 今までこういった取材や撮影の経験は?
エ あ、もう何もかも初めてです。まったく機会がなくて、撮影はプロフィールと、成人式とか。それっきりですね。
――今日はがっつりよろしくお願いします! それにしても、容姿と声にギャップがありますね。昔から声優さんになろうと思っていたんですか?
エ そうですね。小ちゃい頃から夢でした。昔はアニメ自体がしゃべってたと思ってたんですけど、えーっと、年が軽くバレるんですけど、『セーラームーン』とか『幽☆遊☆白書』がボーンと流行った時に「中に人がいる……!」って事に気付いて(笑)。昔から学芸会とかで張り切るタイプだったんで、やってみたいと思って、大学の時から養成所に通って、最終的に居たのが今の事務所のワークショップで「東京に来ますか?」みたいな事を言われたんで、仕事を辞めて兵庫から東京に来ました。
――東京はどうですか?
エ 元々関西がすごく好きで、時間あったら帰るんですよ。だからいまだに東京よりもあっちの方が楽しいなって……。あんまり東京に友だちがいないんです。外にも積極的に出ないんで。
――なるほど、肌の色もかなり白いですもんね。
エ そうなんですよ。これでもちょっと焼けてしまったんですけど。
――何焼けですか?
エ GLAY焼けです。
――えっ。そういえば、栗田さんのツイッターを見たら、わざわざGLAYのライブの前日にリハの音漏れだけを聞きに行ったりしてましたよね。GLAYの誰が好きなんですか?
エ TERUさん! もう日差しに負けながらうっすら聞こえる音で「あー早く明日になんないかなぁー」って思いながら。
――あ、ライブにも行くのにリハも聞くんですね。それはもうなかなかハードな活動をされてますね。
エ はい。もう本業がGLAYかもしれない。
――GLAYの他に、休みの日はどんなことされてるんですか?
エ ほぼ家で座ってます。
――おおー。座ってるだけ偉いですね。だいたい横になっちゃいますもんね。
エ あ、そうですね。ちょっと盛り過ぎたかも。寝てます寝てます。
――なかなかダウナーな休日を過ごされてるんですね。でも、外出る方が気持ちが落ち込むこともありますしね。
エ そう、外でても特にする事がないなーって。
――東京に来てからはよくおもちゃショーに行かれていると伺ったんですが、おもちゃが好きなんですか?
エ おもちゃが大好きだったんで、おもちゃショーに行くのが夢だったんです。あの広い国際展示場の中いっぱいにおもちゃが詰まってるって夢のような世界じゃないですか……! 学生時代におもちゃ屋さんでアルバイトしてて、店長さんがおもちゃショーのパンフレットをもらって帰ってくるんですけど、それをずーっと次のパンフレットが来るまでバァーっと見てました。小さい時から本当におもちゃへの執着が半端なかった。とにかくおもちゃが欲しかったけど、なかなか買ってもらえなかったから、百貨店とかスーパーのおもちゃ売り場の試供品で遊んだりとか友だちの家で遊んだり……あ、でもちゃんと買ってもらえてたっていうのも書いてもらわないと親に……最低限のものはちゃんと買ってもらえてました!
――あはは! そういう思いが強いと、大人になってから変に収集してしまったりしますよね。
エ そうなんですよ、収集癖もひどいですね~。最近はだいぶマシになったんですけど、やっぱり何かシリーズがあったら全部集めないと気がすまないタイプですね。
――家がカオスになるんですよね。
エ 本当に、もう、なんでこんなに物あるんだろうってくらい物に溢れてますね……。自分の生活圏が侵されていきますからね。それでも捨てられない。捨てようかなと思ったら、物が「やめてくれ」って言ってるみたいな。私、キティちゃんが好きで、妹が上京する時に大きいキティちゃんのクッションをくれたんですよ。使い勝手が良くってバンバン使ってたら、もう洗っても落ちないくらい汚れちゃったんですよ。なので、これはもう妹には申し訳ないけど、ほかそうって思ってゴミ袋にエイっと詰めたんですよ。そしたらクッションってフカフカだから、ボンって上がってくるんですよ。もうキティーちゃんがこっち見ながらどんどんどんどん「閉めないで閉めないで」って。「ごめん! ごめん!」て思いながら一生懸命ゴミ袋の口を縛った事が……。
――ハートが痛くなるエピソードですね……目がついてる物は捨てづらいですよね、目が合うから……。
エ あと、ブライスっていう人形もめちゃくちゃ持ってるんですよ。実家に一学級くらいあるんですけど、それもそんなキレイに飾ったりできないんで……。
――収集癖があるのにきれいに飾れないっていうのは、本当に残念な部屋になりますね。
エ そうです、ほんと残念なんです。さすがに一学級も東京に持って来たら私の寝る場所がなくなるんで、選抜して4~5人だけ連れて来て、後はもう実家にゴロゴロゴロって転がってるんですけど、『トイストーリー』とか見てて、あのブライスたちが命を持ったら真っ先に私を刺しにくるだろうな、と。だからもうダメだって思って……。
――ブライスはリアルなんで、動いたら『チャイルド・プレイ』みたいで怖いですね……。あ、あと、写真も趣味なんですよね? ブログにピントの合ったハイクオリティな写真がたくさんあって綺麗でした。写真が趣味なんて良いじゃないですか!
エ ピントだけは合わせるのに命をかけてます。なんかもう、とにかくそういうもんで自分を目くらまししたい、みたいな。
――目くらまし(笑)! いったい何をそんなに隠したいんですか?
エ 何を隠したいんでしょうね。恥ずかしがり屋なんだと思います。
――シャイだから、あえて派手な服を着たり、ごっついアクセサリーを付けるとか?
エ 向かってくる目線を散らして散らして、でもちょっと目立ちたい、みたいな……。でも本当にすっごいシャイなんですよ。「ここだ!」って時は人よりも出ちゃうんですけど、そうじゃない時は全然目立たないところで気配を消すように生きています。
――そんな人が、なんでまた声優業界に!
エ はじめに思った事をずっと続ける性分みたいで……。“声優”っていうのも、やりたいなって思って、ずーっとじんわり夢を持ってそのままですし、GLAYもGLAYで、もう13~4年くらいずっとGLAYだけ好きなんですよ。
――ちなみに、ご家族は今のお仕事は応援してくれてますか?
エ いやぁ、もう応援というか、心配しかしてないですね。大丈夫なのかって。
――決して安定する業界ではないので、夢を続ける事も困難ですよね。「声優になる!」っていう事が目標なときとか、苦労のジャンルが違ってきそうです。
エ やっぱり実際なってみないと、そこは分からなかったところですね。もう、なれたらそれでパァーって毎日楽しい生活が待ってると思ってたら、別にそんなこともないっていうか、今までよりも地味になってるっていうか……。
――将来とか、日々の生活に不安はありますか?
エ 不安だらけですよ。2~3日先何してるかも分からない。
――そういう時はどうされてますか? 不安の解消法というか。
エ そうですねー。同じ事しか言わないですけど、溜めて溜めてGLAYで発散みたいな。後はもう不安だなって思いながら、ただ転がってる。ただ「不安だなー」って転がりながら、『相棒』の再放送とか見て、「杉下右京の走り方は今日も面白いなぁー」と思ったり。朝、友だちにうっとしいメールを送りつけるとか。もう気が遠くなる。夢が見えない。先も夢も見えない。
――あはは! 面白がってはいけないけれど、面白い!
エ それでも何か他に才能があればいいけど……写真も別に仕事になるわけでなく、知識もなく撮ってるだけですからね。だれもそんなの見たくないですよ。
――なるほど、歌とかはどうですか?
エ 今、ボイトレに……。私、本当に歌にコンプレックスがあって、去年『はなかっぱ』でストロベリーズってユニットをやったんですけど、その時も死ぬかと思ったんです。でも、バンドにはすっごい憧れてて、大学の時にちょっと中2病をこじらせて軽音のサークルに入ったんですよ。それで2回くらいサークルのライブに出て、歌とかギターとかやったけど、やっぱりあんまり上手くないっていうか……自分の好きな曲がキーが結構高めだけど、私こんな声なんで、高い声の出し方も分かんないから……。
――好きと得意は別ジャンルですもんね。
エ そうそう。だから本当にやってても楽しいけど楽しくない……って感じでフェイドアウトして、カラオケも未だにすっごい苦手で、年に1回行けば「よく行ったなぁー!」って思う程度で。でも未だに「バンドがやってみたいなー!」って。でも何もできないから、誰も何も誘ってくれない。
――そうとう現実と理想の差に喘いでますね。
エ そうなんですよ。もうほんとそれですよ。
――しかしながら、今、小さい頃からなりたかった声優になってるわけじゃないですか。これからに自分はどのようになっていきたいですか?
エ ああ、なんか、すごい現実的な世界になってきたんで……この道を、今後、どうしていったらいいんだろう?
――今後の野望が疑問系って新しいですね。
エ 皆さん、「何かその声でひとつ当たり役があったらいいよね」って言って下さるんですけど、それをもう10年近く聞いていて、今まで特に何もなく……。だから、誰か私を見つけて下さい。本当に色々回りの友だちとか親とかに迷惑かけまくってるので、みんなが喜んでくれるような未来が私に来たら。みなさんの幸せが私の幸せです(棒読み)。
――最後に、何か告知などあれば!
エ あ、本当に何もないです。『はなかっぱ』。『はなかっぱ』をくれぐれもよろしくお願いします。
――今日はどうもありがとうございました!
(撮影=宍戸留美/取材・構成=小明)
●くりた・えりな
誕生日: 9月14日生まれ
出身地: 兵庫県
身長: 153cm
血液型: B型
主な出演作品:『はなかっぱ』(ベーヤちゃん、ももかっぱちゃんのお兄さん、他 )『夢喰いメリー』『クイーンズブレイド』『クローザー4』他
●ししど・るみ
1973年、福岡県生まれ。1990年にアイドルデビュー、18歳でフリーアイドルになり現在まで様々な分野で活動中! フランス、ドイツ等でもライブを行い音楽活動で高い評価を得ている。
http://rumi-shishido.com/
5/9NEWアルバム「女」発売!
※ニューアルバムの発売と同時にiTunes、Amazon、着うた等の配信サイトで
インディーズでリリースしたアルバム4作品を配信!!
●あかり
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中。ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売中<http://www.cyzo.com/akr/>。
「もうGLAYが本業かもしれない……」【栗田エリナ】座ってるだけのウィークエンドのページです。おたぽるは、声優、ギャラリー、アイドル&声優、声優、栗田エリナの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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