初音ミクを文化にまで昇華させた者は単なるオタク?

Oさん 必ずしも、そうとも言えないと思います。まず、巨大ディスプレイに表示される初音ミクはもちろんですが、

・自分の素顔をまったく見せないままで演奏
・自分のシルエットだけを見せて演奏
・楽器の形をした物体を「持っているだけ」、演奏する「フリすらしない」

など、ボカロでない演奏であっても、その表現方法は実に多様化しています。

―それでは最後に。ボカロは次世代の楽曲として主流となると思いますか?

Oさん わかりません。ボカロが当然となっている若い世代にとっては、ボカロは別段異様なメディアではありません。このような世代もいずれは中高年世代となるわけですから、ボカロと従来の楽曲は、今後も矛盾なく併存していくのではないかと思っています。

―本日は、お忙しい中、ありがとうございました。

【ボカロファンへのインタビュー】

 さて、ここからは、ボカロを愛好しているAさん、Bさん(ともに仮名)へのインタビューを紹介します。別段「隠れていた」というわけではないでしょうが、少し探してみると、私の周りにも結構な数の初音ミクファンを見つけることができした。

―これは「隠れ蓑(みの)」ならぬ、「隠れミク」だななどと考えつつ(後で調べたら「隠れミク」は慣用名称となっていました)、インタビューをさせていただきました。

―ボカロに対して、どのような魅力を感じますか?

Aさん 独特のリズムに魅了されます。特にアップテンポの曲は人気があり、変拍子の曲も面白いです。

―変拍子ですか?

Aさん 厳密に言うと曲の途中で拍子を変えることですが、例えば7/4拍子などでつくられた曲などもあります。

―そんなリズムの曲が成立するのですか?

Aさん 複雑なリズムがもたらす感覚は、好きな人にはたまらないものなのです。理解できない人には、永遠に理解できないとは思いますけど。

―ほかには、どのような魅力があるでしょうか?

Aさん 歌詞というか、言葉に魅了されます。これまでの歌では決して表現されることのなかった言葉が胸を打つのも、ボカロならではの魅力であると思います。

 このような言葉がメディアミックスを生み出してもいます。例えば、ボカロ曲の内容を受けた小説が発刊されたり、演劇になったりもしてもいます。

―さいたまスーパーアリーナで開催された、1万人の観客を動員した初音ミクコンサートに行かれたそうですが、やはり男性が多いのですか?

Bさん 先日行ったコンサートは、初音ミクだけではなく、アニソン(アニメソング)の歌手も出演されていたこともあり、男女比率は7:3くらいでした。初音ミクだけのライブだと9:1となり、やはり男性が多いです。時間は3~4時間程度でした。

―観客の世代としてはどうでしょうか?

Bさん そうですね。入場料が7000円程度ということもあり、大学生、若手の社会人の世代が多かったように思います。全体としてはハイティーンから30歳代前半といった感じだったと思います。もちろん年配の方もいらっしゃいましたが。

―初音ミクのファンであることをカミングアウトするのは、恥ずかしいことなのですか?

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