TVアニメ『ひぐらしのなく頃に』郷壊し編がまさかの沙都子ワシ編だった…郷壊し編　其の六

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　郷壊し編がまさかの沙都子ワシ編だった……。過去同人誌で描かれた綺麗な鉄平がまさか公式でみられるとは想像もしていなかった。Twitterトレンドには「SSR鉄平」「沙都子ワシ編」というワードがランク入りするなどかなりの衝撃を呼んだ回となった。

　梨花のように時間を繰り返すようになった沙都子。戻る時間も梨花が繰り返していた時間と被る1983年の雛見沢も含まれていた。部活の一環でおもちゃ屋で一般客も巻き込んだ試合を行った際も、沙都子はループの力を借りて神経衰弱をノーミスでクリアするなどの荒業を見せた。死ぬことでループするはずだったがこんな簡単に何度も繰り返して大丈夫なのだろうかと心配になるほど、沙都子は気軽にループを使いまくっていた。

　その沙都子の行動を見て、彼女に繰り返す力を与えた女は面白そうに笑う。沙都子は梨花と自分は物事の考え方が違うのだと説明する。梨花は愛嬌と幸運でいい目が出る幸運に期待するが、自分は十分な仕掛けを巡らすタイプであり、準備のために無限の時間をかけられるこの世界では自分が梨花に負けることなどありえないと豪語する。

　話をしているうちに、沙都子はこの女にどう呼びかけたらいいかわからないと話を持ち掛ける。名前を知らないのだ。だが、女には自分に名前がないという。だから沙都子に自分に名前を付けるようにと指示をするがそんな簡単に名前など決められない。　悩んでいると、その苦悶の声をそのまま名前にしていいと「エウア」と呼ぶことに決まる。

　沙都子はエウアに、何度もループを繰り返すなかで気になったことを問いかける。繰り返す者ではない人が、違うカケラの記憶を思い出す機会を何度かみたが、あれはいったいなぜなのか。エウアは、繰り返す者が力を使うことで近しいものにも影響が出ていると答える。

　それは梨花と近しかった沙都子が今こうしていることが証明している。親族であればさらにその影響も強くなるのだろうと懸念する沙都子。その懸念が当たり、彼女の前にあの男が現れる。
　
　梨花がループをしている中で最悪のシナリオである鉄平の登場。鉄平が現れたルートはほぼバッドエンドを迎えるという最悪の男だ。

　鉄平は興宮の自分のアパートで繰り返し悪夢を見ていた。今ここではないどこかここに近い世界で、自分が変死体で見つかる夢。仲間にぼこぼこにされる夢。とにかくろくでもない最後を迎える自分を何度も夢に見た。

　そんな夢を見て気弱になった鉄平は気晴らしにパチンコへ。そのパチンコで子供を伴っている客の隣にあたり、その親子のやり取りを見た鉄平は景品の交換で柄にもなくお菓子を選択する。さらにそのあと公園で休んでいると、元気に遊ぶ子供たちの姿が気になってしまう。

　その足でそのまま家には戻らず、雛見沢へとバイクを走らせる。自宅に足を向けるが家の周りは荒れ果てており誰かが住んでいる様子には見えない。鍵も開かず、そのままあきらめて帰ろうかとも思うが、アパートに戻っても何もないことを思い出し、そのまま雛見沢を散策することに。

　昔は雛見沢にひびくひぐらしの声が嫌だったが、今改めてその空気を感じると思ったよりも悪くなかった。そのまま歩いていると、買い物帰りの沙都子にばったりと遭遇する。突然鉄平にあってしまった沙都子は狼狽し、荷物を取り落としてしまう。

　鉄平はそんな沙都子を怖がらせないように笑顔を見せて、荷物を拾ってやるが今mでの悪行を思えばそんなことで警戒は解かれない。

　パチンコでもらった景品のお菓子を沙都子に渡してみるが、訝しげにみられてしまうだけだ。またパチ屋で自分が食べられないお菓子が出たら、また渡しに来てもいいか？ と問う鉄平にただただ戸惑う沙都子。こんな鉄平を見たことがないのだ。

　この日はそのまま鉄平とは別れ、別の日。自転車をひいて歩いていた沙都子はガラの悪い不良たちが道をふさいでいるところに遭遇してしまう。沙都子は毅然と彼らに邪魔だと言い放つが、それで不良が黙るはずもない。沙都子を囲もうとする彼らに向かって飛び出していったのは、まさかの鉄平だ。

　だが不良数人に鉄平一人では多勢に無勢。あっという間に鉄平がボコられてしまう。すぐに警察が来てくれたおかげで不良たちともども興宮署で取り調べをうけることに。

　鉄平は不良をしつけてやっただけだと沙都子の関与を話そうとしなかったが、大石が現れ、沙都子や目撃者が沙都子を助けるために鉄平が不良に突っかかったと証言してくれたおかげであっさりと釈放された。

　警察署から出ると、そこには沙都子が待っていた。沙都子は鉄平らしからぬ行動に疑問を感じ、一体何事かと問いただしにきたのだ。

　鉄平は素直に、最近の夢見の悪さ、体調の悪さを告白する。ろくでもない人生を送ってきたことで、孤独に死んでいくという未来が現実的になったのだという。

　沙都子はそれを聞いて、虫のいい話だと切り捨てる。体よく無料で看病してくれる人がほしいだけ。そう言われたらぐうの音も出ない。

　散々ひどいことをしてきた自分が家族に看取んられたいなんていうのは、鉄平自身も虫のいい話だと感じていた。

　だが鉄平は今までの行いに見合うように、だれにも迷惑をかけずに死ぬ覚悟はあるが、沙都子がいいと言ってくれるならば、たまにでいいから一緒にご飯をたべてくれないかと沙都子に手を差し出した。悪いやつらとの付き合いもやめ、絶対に沙都子をたたいたりしない、許してとは言わないが、せめて仲直りをしたい。

　鉄平が沙都子に手を伸ばすが、沙都子はその手を見て殴られた過去を思い出し悲鳴を上げてしまう。

　その姿こそが、沙都子の答えだ。鉄平はその姿を見て握手一つでチャラになんてできない傷を沙都子に負わせたことを実感し、そのままとぼとぼと歩いて行った。その後ろ姿を見て、沙都子も複雑な気持ちに陥るのだった。

　まさかの綺麗な鉄平の登場に、どうしたらいいのかという気持ちでいっぱいだ。この綺麗な鉄平の登場が、猫騙し編などにつながっているのだろうか？　郷壊し編まだ続くようだが、一体どのような決着になるのだろうか。