TVアニメ『ミュークルドリーミー』本格的に闇落ちした杉山先輩回　第44話

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　受験も終わり、受験生の肩の荷も下りる季節のはずなのに杉山先輩の心の闇の原因である天才すぎる弟アッキーが戻ってきてしまう。

　杉山先輩を敬愛するゆにたちも、受験が終わっても全然嬉しそうではなく、家の中でもピリピリしている姿に心配しきり。そんな時、突然弟アッキーが帰ってきた。

　両親は突然の息子の帰宅に大喜び。アッキーを送ってくれたのは、なぜか筆談で話すイケメン。律と呼ばれた彼はアッキーを送り届けるとそのまますぐに去っていってしまう。

　実家に戻りすっかりくつろぐアッキー。アッキーの好物のママのカレーとネギ抜きのネギまでかなりご機嫌だ。夕飯ということで杉山先輩も参加して久しぶりの家族団らん。笑顔を見せてアッキーの帰国を喜んでいるように見える杉山先輩だが、顔にかかる影の感じからも無理しているのがありありとわかる。

　アッキーは先輩を兄としてとても尊敬しているし、両親も二人の息子にとても愛を注いでいるのが見て取れる。それなのにどうしてこうなってしまったのか、と頭を抱えたくなってしまう。　

　杉山先輩が苦悩すれば苦悩するほど、悪夢の女王様は彼に悪夢の芽が完全になるとほくそ笑む。悪夢のパワーというのは自ら作り、自ら生みだしてこそ本来の力を発揮できるのだという。一体、杉山先輩はどうなってしまうのか……。

　そして、アッキーと帰ってきていた筆談の彼が戻っていったのはなんとことこ先輩のおうち。そう、なんと彼はことこ先輩の兄だったのだ。彼が帰ってくることも家族みんな知らなかったらしく、家の中はお祭り状態。律が筆談をしていたのは、日本が久しぶりで日本語を書いてみたくなったらしい。だがさすがに疲れるので、とすぐに普通に話し始めていた。

　アッキーとは大学の研究室が同じらしく、年は離れているが仲のいい友人らしい。ことこ先輩と同級生の兄がいる、と杉山先輩の話も出てきてどんどん関係がつながっていく。律とアッキーは明日、大学で講義を行ったらそのまますぐに帰ってしまうらしい。かなりのあわただしさである。

　杉山先輩への心配が解消されないまま、ゆめちゃんたちの通う学校では授業参観と保護者会が開催されるらしい。ゆめちゃんのクラスは数学の授業のようだ。親に見られるには自信がなさすぎる教科だが、ゆめちゃんママは仕事の半休をとって身に来てくれるらしい。

　恥ずかしい姿を見られたくなくて、学校に行きたくないと思ってしまうゆめちゃんだったが、三年生と過ごせるのもあと少しなことを思い出し、ちゃんと学校にむかうことに。

　杉山先輩宅では、授業参観があるとしったアッキーが自分も行きたいと言いだした。講義があるのでは？　と聞かれても講義は午前中で終わるからと押し切られてしまう。これは波乱の予感である。

　学校で集まったゆめちゃん達はことこ先輩にお兄さんがいた、という話題でもりあがっていた。留学した兄がいるとは知らなかったし、さらにその兄が杉山先輩の弟と同級生と聞いてさらに頭がこんがらがってしまう。年齢差があわないのだ。ゆめちゃんたちは杉山先輩の弟が飛び級しているのを知らなかったので、その説明も行われた。個性的そうなことこ兄と杉山弟。あってみたいという話をしていたら休み時間も終わってしまった。それぞれ授業参観がスタートする。

　ゆめちゃんと朝陽は幼馴染なので、もちろんお母さん同士も仲良し。どちらの母からも手をふられる夢ちゃんを見てまるで小学生の時のようだと朝陽が感じたり、ミュークルドリーミーあるあるだがモブのキャラが濃すぎる問題が起こったりと、あいかわらず賑やかな学校生活。

　ゆめちゃんはお母さんが見ている前で先生にあてられてしまうが、苦手な数学で頭が真っ白になり、意味不明なことを口走ってしまう。もちろん不正解なのだが、そこにたまたま通りかかったアッキーが、ゆめがいっていることは概念として間違ってないと、天才的なことをひたすらにしゃべりだして、授業を混乱させ、満足すると教室を出ていった。

　杉山先輩はずっとアッキーがくるのかどうかと後ろを気にしていたが、現れたのは母だけで少し安心したようだ。クラス的には、ことこ先輩の兄が現れたことで、あまりのイケメンの登場にクラス中がざわついていた。

　授業が終わった後も、ことこ先輩と廊下を歩いていると律目当ての女性たちが後をずっとついてくる状態に。ことこ先輩はゆめちゃんたちと合流することになっていたので、コトコトに兄を任せるなど、かなり自由な兄妹だ。

　ことこ先輩と合流し、歩いていると目前に百合先輩の姿が。声をかけようとすると先にアッキーが百合先輩に話しかけていた。百合先輩がドイツの学校に通うということで何かあったら相談して、と言っていた。どうやらアッキーも月一程度ドイツに出向くらしい。嵐のように現れて嵐のように去っていくアッキーを見送り、ゆめちゃんたちが話しかけると、アッキーの出現で杉山先輩が大丈夫かどうかを心配する百合先輩。さすが幼馴染、色々察しているようだ。

　翌日。旅立ってしまう律を見送りにきたことこ先輩に付き合ってゆめちゃんたちも空港へ。もちろんアッキーも一緒なので、杉山家と共に見送ることになったのだが、なぜか杉山先輩の姿はない。塾の祝賀会と被ってしまったということだが……。

　先輩が来ていないことを気にしていたのはゆめちゃんだけではなくことこ先輩や朝陽も少し思う所があったそうだ。

　だが、その話をしようとしたとき、みるからに様子のおかしい先輩たちを発見してしまう。

　女子高生になんてなりたくない、とラップでまくしたてている少女たち。この怪しさは間違いなくブラックアビスだ。すーちゃんに肉球認証してもらうと、いつもよりものすごく大きいブラックアビスが見えるという。

　とにもかくにも変身して浄化せねば、と思ったがそこにゆに様が現れおやびんが投下したブラックアビスだからいつもより強力なのだと教えてくれる。まだゆに様のおやびんが誰なのか知らないゆめちゃんたちはミュークルステッキを使ってさっさと浄化してしまおうとするが、そのステッキをもつ手を攻撃され、ステッキを落とし、ゆに様に奪われてしまう。

　攻撃してきたのは、仮面をかぶった杉山先輩。彼は自らを「黒きドリーミー仮面」と名乗った。ちょっと中二病感あふれているが、こうして姿を現したのは初である。

　だがドリーミー仮面が何かする前に、ミュークルステッキは持主の手に戻ろうとしてしまい、ゆに様たちの手から離れてしまう。ステッキをキャッチしたゆめちゃん、なぜかステッキが第二形態に変化して弓矢に。

　ミュークルレインボーという技でしっかりとJKになりたくなかった先輩たちを浄化した一件落着。

　ドリーミー仮面の正体は謎のままだったが、浄化を成功させたことで、JKになんてなりたくないと思っていた人たちが前にちゃんと進めるようになった姿を見て、卒業したくない気持ちもわかるよね、と思いをはせた。

　それもでやっぱり前には進まなくてはならないのだ。さっきの先輩と同じように、ことこ先輩もJKになる。だがそれでもこのメンバーの絆は変わらないのだ。

　とうとう本格的に闇落ちした杉山先輩。アッキーはあっさり外国に戻っていってしまったが、それだけでは解決しない問題がまだあるようだ。ドリーミー仮面になった先輩はこれからゆめちゃんたちにどういった攻撃をしかけてくるのか？　そして突然でてきたミュークルレインボーはいったいなんなのだろうか？　次回は夢の国のお空のお城に出向くらしいので、色々答え合わせがありそうだ。