TVアニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす』気がつけばそこは魔大陸 第9話

TVアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす」公式サイトより

 前回の「ターニングポイント」の引きで、今回どんなことになってしまうのかと思ったら、冒頭現れたのは見慣れたルーデウスの姿ではなく、前世の男。引きこもりニートのたるみ切った体を見て、彼は自分がまたしても死んでしまったのだと思った。ルーデウスとして異世界転生したものの、その人生でも死んでしまい終わってしまったのだと。

 だが、そんな彼に突然話しかけてくる者がいた。霞のようなものがかかり姿は見えないが、彼を「ルーデウス」と呼びかけてくる者。彼は「ヒトガミ」と名乗り自らを神様だという。

 ヒトガミはルーデウスの人生の覗いていたらしく彼のことを面白がっていた。そして今現在のルーデウスの状況を知り困っているだろうと思って声をかけてきたらしい。

 ルーデウスは異世界転生させられて、結局ゲームオーバーになってしまった自分を見ているのは楽しかったか? と悪態をつく。突然神様が話しかけてきたとしても信用ができないとどこまでもひねくれた態度だ。

 ヒトガミはそんな彼の態度をものともせず、とにかく助言をさせてくれといいだした。

 ヒトガミからの助言は、今の人生つまりルーデウスについての助言だという。つまりルーデウスはまだ死んでいないのだ。ならばなぜ今自分は前世の姿をしているのか? それは彼の精神がこの前世の男だからそうなってしまっているだけなようだ。

 ヒトガミでも誰かを転生させたりということはできないらしい。彼をルーデウスに転生させたのはどこかの悪い龍神あたりだというから、真相はまだわからない。

 とにかくヒトガミの助言を話半分でも聞くことにした。なんでも、ルーデウスは魔力災害に巻き込まれ魔大陸に飛ばされてしまったらしい。知らない危険な土地で生き抜いていける自信などあるはずはない。聞いておいて損はないだろう。

 ヒトガミが言うには、ルーデウスが目を覚ますと近くに男がいるらしい。その男を頼り、その男を助けること。それがヒトガミの助言だった。

 気づくと、ルーデウスは目を覚ましていた。すっかりなじんだルーデウスの体。星がきれいに瞬いており、近くには火がたかれている。そしてエリスも近くで眠っていた。だがギレーヌの姿はない。

 あたりを見まわたしていくと、そこに見知らぬ人影が。その人は、緑色の髪に額に赤い石のようなものが埋め込まれており、かつてロキシーに絶対に近づいてはならないといわれていたスペルト族の特徴を兼ね備えていた。

 とっさに手元にあった杖を手に取り警戒する姿勢をとってしまう。だが、よくよく伺ってみると彼は自分に対して危害を加えようとしているようには見えなかった。

 少し考えてルディは習得していた魔人族語で話しかけてみる。すると人族でも話ができることが分かり、挨拶を交わす。

 彼の名前はルイジェルド・スぺイディア。空から降ってきたというルディとエリスを介抱してくれたらしい。

 自分を見ただけで怖られるのが普通の反応だが、ルディが全くそういったそぶりを見せないことに、ルイジェルドのほうが驚いていたが、ルディは助けてくれた相手を怖がるのは失礼だと答える。

 とにかく今ここがどこなのかを知ることが先決だ。ここは魔大陸の北東に位置するところらしい。ルディ達がもともといた中央大陸に戻るにはどれくらいかかるのか見当もつかない。

 自分たちが魔力災害に巻き込まれたらいしことを伝えるとルイジェルドは自分が故郷まで送り届けてやると請け負ってくれた。

 そんな会話をしていると、エリスが目を覚ましたようだ。エリスはルイジェルドを見るなり震えだし、命乞いをする。どうやらこれが一般的な反応らしい。ルディの反応こそ普通ではないらしいが、だがその反応はルイジェルドにとっては悪くないものだったらしい。

 エリスに事情を説明し、ルイジェルドが怖くないと説明するが体にしみ込んだスペルト族のイメージが先行してしまいどうしても震えが止まらないエリス。

 だが持ち前の単純さからだんだん恐怖心も薄れ、ルディの入れ知恵でルイジェルドから友達になってほしいと頼む形であっさりと友達になってくれることに。

 傍若無人なエリスの言動も軽く受け流すルイジェルドを見て、切れやすいと言われていたスペルト族という印象は薄くなっていった。彼は朝になると二人を連れてどこかに向かい始めた。

 エリスは大冒険が始まる! とワクワクしていたが、暑い中をひたすら歩くのにだんだん疲れていっていた。

 ルイジェルドは二人から離れてモンスターを倒していたが、姿が見えなくとも額についている石が目の代わりに見えないもの見えるのだという。エリスもルディも剣と魔法で役に立てると主張するが子供は心配するなといなされてしまう。

 そんな風に進んでいると目的地である村にたどり着いた。だが、村の入り口でルイジェルドが話しているが、見知らぬルディたちを村に入れることはできないといわれてしまう。ルディは魔人語が分かるのでその内容が聞き取れてしまうが、かなりよそ者を警戒しているようだ。

 とりあえず長を呼んでくれるとのことだが、見張りのものがどこかに向かう様子がない。なんでもこのミグルト族は念話で離れていても会話をすることができるらしい。

 さっそくやってきた長と対面すると、彼はルディが身に着けている首飾りに目を付けた。ルディは師匠であるロキシーからもらったことを説明すると、見張りをしていた男がロキシーは自分の娘であると言い出した。そう、ここはロキシーの生まれ故郷だったのだ。

 ロキシーを知っているということで村への出入りを認められたルディたち。ロキシーの父はやはり娘のことを聞きたがった。なんでも村を出て20年近く連絡がないというのだ。この種族は寿命が200年近いらしく、ロキシーも年齢は40近いという。

 ルディももらっていた手紙からわかることを父に教えてやると、元気ならそれでいいのだと涙ぐんでいた。その姿を見て、ルディもパウロが自分の無事を知ったらそのような反応をしてくれるのだろうかと想像するのだった。

 長の家に通され、夕飯をふるまってもらうがエリスは疲れて寝落ちてしまう。エリスを除いたメンバーで話をしていると、当然ながらこれからどうするのかという話になる。

 ルイジェルドは自分が二人を送り届けると強い決意をこめていう。何かあれば二人を守るというが、その決意はいささか固すぎるようにも感じる。子供のことになるとみ境をなくすと長に言われるが、この村にもルイジェルドが助けた子供がいるらしい。

 なんでも、彼には目的があるという。それはスペルト族の悪評を取り除きたいというもの。

 だが、まだこの世界のことに詳しくないルディからみても、その目的を達成するのがいかに難しいかはわかる。ここまでスペルト族が忌み嫌われるのは戦争で敵味方区別なく襲ったからだと聞くが、それは本当のことなのか問いただしてみると、ルイジェルドはそれは違うと怒りをはらませた語気で語りだした。

 それはラプラスの陰謀だという。彼らは戦争がはじまったころ、槍を与えられたという。槍はスペルト族の魂であり、それを捨てて他の槍を使うことはできないというものもいたが、結局その槍は使用された。

 戦争で魔族を統一して人族から権力を勝ち取った英雄ラプラス。その配下として戦ったスペルト族。

 与えられた槍は強力で敵なしと思えるほどだった。だが異変が起き始めた。いつからか敵味方関係なく周囲のものを襲いだすようになったが、だれも疑問に思わず、誰も変化に気づけなかった。

 そしてどんどん目に見えるものを殺してくいくようになり、最後には肉親まで手にかけるようになったという。

 ルイジェルドが持つ槍は、呪いから救いだすために命を投げ出した彼の息子の魂が込められているという。

 彼は今のスペルト族の悪評はラプラスを迂闊に信じて槍を受け取ってしまった自分たちへの罰だとうけとめ、だからこそ戦士たちの長としてルイジェルドはそれをなくさなければならないと考えているようだ。

 この話を聞きルディは、400年もの間の彼のことを思い、独りでいたのか、無念だったのかやるせなかったのかと考え、彼の目的を達成する手助けをすることを約束した。できる限りのことをすると。

 そして翌日にはロキシーの村を出ることに。彼女の両親から餞別に武器をもらい受けた。代わりに次ロキシーにあったらたまには帰ってこいという言伝を預かった。エリスもきちんとお礼を言うことができており、成長を感じられる。

 ルイジェルドは村に入ることができないという。ルディは町の外では彼に守ってもらい、中では自分たちがルイジェルドを守るという助け合いの関係を築くことを誓った。これから三人での旅が始まるのだ。

 今までが家の中だけの物語で、やっと近所に出られるくらいだったのがまさかまさかの旅がスタートしてしまった。展開の急さと先の読めなさでやはりこれからも目が離せない。次回も楽しみだ。

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