TVアニメ『Lapis Re:LiGHTs』物語が遅々として進まず、中だるみ？？第4話

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　少しずつ各グループを見せていこうという思惑が感じられるエピソード。今回は『この花は乙女』というグループの面々が中心だ。

　ヤマトという国から来た3人姉妹グループ。長女のツバキ、次女のナデシコ、三女のカエデから構成されている。彼女たちはオルケストラをやっているが、最近伸び悩みを感じており実家に帰省しながら方向性を見定めようとしていたらしい。姉のナデシコの発案で、新しいやり方を考えていたがどうやらそれに末っ子のカエデは反対している様子。たまたまカエデと出会ったことからティアラはこの三姉妹の喧嘩に巻き込まれて行ってしまう。

　姉妹の長女、ツバキは妹たちを溺愛しておりちょっと変態的に妹たちに接している。次女のナデシコは変態的にロックが好きで、日夜楽器を眺めてははぁはぁしているタイプの変態だ。そういった姉たちを厳しい目で見つめているカエデ。どうにも姉たちに反抗しがちなカエデの気持ちを和らげようと、ツバキはティアラにお願いしてあることを頼むことに。まだ部活動に入っていないティアラの部活動見学にナデシコとカエデに付き合ってもらって彼女たちのわだかまりを解いてほしいという事だ。

　結果的にティアラの部活探しになってしまったわけだが、この学校には様々な部活があること、カエデは占い研究会に入っておりそちらの活動に熱を入れていること。ティアラが興味を持った園芸部で見せてもらった輝石が占いに使えそうだから採掘場所を教えてもらって取りに行きたい、と意欲を見せた。だが、採掘できる森は魔獣もでるし危険だとナデシコから強く反対されてしまう。

　新しい音楽には猪突猛進するくせに、自分がやりたいことには反対する、とカエデはまたしてもナデシコに対して反抗的な態度を取り、ティアラにこそお姉ちゃんになってほしい、と泣きついてくる。

　喧嘩状態になってしまった二人を落ち着かせるためにティアラはカエデを自分の部屋に泊めてあげることにし、自分も姉と喧嘩をしてそれでも魔法使いを目指してこの学校にきたことを語る。喧嘩をしたけれど、姉のようになれたらちゃんと向き合うことができる気がするんだ、ということを伝えてあげたことで多少カエデも落ち着いたようだ。だが、ティアラの元に泊まった次の日ツバキが慌ててカエデの元にやってくる。どうやらナデシコが置手紙を置いて姿を消してしまったようだ。

　前日の会話の流れから、森に輝石を取りに行ったのではないかと予想されカエデも急ぎそこに向かおうとする。だが森は広くやみくもに行くのも危ないということで、野生的で鼻の利くサルサを連れていくことに。

　においを嗅いで危険を感知でき、さらに腕力にも自身があるサルサのおかげで魔獣が出てきてもなんとかしのぐことができた一行。遠くの方から声が聞こえる、とサルサに言われ、カエデが飛び出していくと、そこは一面の崖。こんなところにナデシコがいるはずがない……と思いきや、声が聞こえるのはその崖からだ。

　恐る恐る下を覗いてみると、ナデシコは崖に生えている木の枝になんとか捕まっている状態、今にも落っこちてしまいそうな危機的状態に陥っていた。カエデは式紙を使って空を飛び、ナデシコを助けようとする。近くまで行って手を伸ばせ、とナデシコに呼び掛ける。いやいや、真下に式紙をつければそこに降りられるじゃん。わざわざファイト一発的なことやらないでいいじゃん。しばらくそこにぶら下がってたからお姉ちゃんもう腕力残ってないと思うよ、という思考もむなしく、やはりナデシコも落下。そしてパニックになったから式紙も消えてしまいカエデも落下しバッドエンド……になるかと思いきや。

　ティアラの魔法で崖に沿って太く大きな根を生やし、二人をキャッチすることに成功し事なきを得ることが出来た。最初からこれやればよかったのでは……。とにかく、ナデシコが危険を冒してまで一人森に来たのは、やはりカエデと仲直りするために彼女の欲しがっていた輝石を見つけるためだったようだ。姉の気持ちを受け取り、自分も新しいことへの挑戦をさけて怖がっていただけだったことを認め、三姉妹の絆は深まった。

　そして後日、この三姉妹によるユニット「この花は乙女」によるオルケストラが行われた。和風ユニットということで予想はしていたが、着物を崩してはだけさせたような衣装で和風ロック調の楽曲を披露した。スズラン型のサイリウムが振られていてとてもきれいだった。

　ティアラも音楽の力を感じたようで、そろそろ主人公たちのオルケストラ始動にもつながってくるのかどうか、というところ。まだまだ物語の大筋が動き出していない感が強いので、この勢いのまま展開してほしい。
（文=三澤凛）