『ドラえもん』0巻が売れすぎてヤバイ 初期のドラえもんの魅力は「キャラが固まってない雰囲気」

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ドラえもん 0巻(てんとう虫コミックス/小学館)

 売れすぎてヤバイ。小学館のてんとう虫コミックスで『ドラえもん』の23年ぶりになる単行本新刊「0巻」が発売され、書店での完売が相次いでいるという。

 てんとう虫コミックス版の『ドラえもん』は45巻で完結していた。そこに今回、連載スタート時の幼児雑誌、学年誌などに掲載された6種類の第一話などを収録した0巻が加わった。単行本では関連する連載予告なども収録。『ドラえもん』が『ウメ星デンカ』にかわって連載が始まったことや「ゆかいなまんが」など、今では古めかしくなったキャッチなどもそのまま収録されている。

 テレビ放送は長らく定着していた金曜日午後7時から移動し、いよいよ人気にも陰りが出ているのかと思いきや、そんなことはない。11月8日に0巻の発売が告知されると予約が殺到。発売前に2回の重版を行うという、今世紀に入ってから初めての措置が取られたのである。

 長年『ドラえもん』に親しんでいるファンにはおなじみだが、初期のドラえもんは現在親しまれているスタイルに比べるとキャラが固まっていないのが特徴である。なにしろ、ドラえもんの体型もずんぐりむっくりとしており、けっこうな違和感がある。その藤子先生もまだ迷っている感が出ているのが、なんとも興味深い。

 F先生もA先生も最近は様々な形で単行本が出版されている。とはいえ、やはりもっとも親しみがあるのは、てんとう虫コミックスのはず。これを機会に『ドラえもん』の単行本を全巻揃えてもいいかも知れない。なにしろ全46巻だから、そんなに場所も取らないと思うし。
(文=昼間 たかし)

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