【連載:静かに寝たいあなたに】vol.4

本格防音環境を実現する「ドラえもん戦法」とは? 防音グッズ専門店が解説!【後編】

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(写真1)ピアリビングのオーダーメイドの吸音ボード

「幹線道路が近い」「居酒屋やコンビニが目の前にある」「隣人や上階、階下の人間がうるさい」など、騒音での睡眠不足に悩んでいる人は少なくない。筆者も耳栓の欠かせない生活を送っているが、できれば耳栓なしでぐっすり眠りたい。当連載では今回防音専門店ピアリビング室水房子代表取締役と、梶原栄二東京支店長に話を伺っている。最終回となる今回は、本格的な防音対策について話を伺う。

*これまでのインタビューはこちらから!【前編】 【中編】

■防音カーテンでは効果を感じられない人に向けた「防音パネル」とは?

――前回は防音カーテンについてお話いただきましたが、カーテンの場合窓との間にできてしまう「隙間問題」がなかなか悩ましいことがわかりました。

室水房子氏(以下、室水) 当社は「窓からの防音」においては、カーテンとパネルを提供していますが、効果を求める場合はやはり、より厚く、重くて、かつ隙間をふさぎやすいパネルの方ですね。

 当社ではさまざまなサイズの通常パネルのほか、窓のサイズに合わせたオーダーメイドのパネルもご用意しています(写真1)。

――オーダーメイドのパネルと、通常パネルなら、窓につける場合どちらがいいのでしょうか?

梶原栄二氏(以下、梶原) オーダーメイドは受注生産になり、パネルの周囲にゴムをつけ、さらに取っ手がついきますので、通常のパネルよりお値段は1.5倍ほど高くなってしまいます。

 ですので、窓を完全につぶしてしまって、パネルを一度はめこんだらもう動かさない場合でしたら何もオーダーメイドにせず、通常のパネルにした方が安価で済みます。

 ただ、窓を普段も使うなら、毎日複数のパネルを「出し入れ」することになりますよね。そうしていくうちに、パネルとパネルの間に「隙間」ができ、そこから音が漏れてしまう可能性があります。

 さらに、その家にいつまで住むかという問題もありますね。窓枠に沿って作るオーダーメイドはずっとその家に住み続けるならいいのですが、引っ越すと使えなくなってしまいます。

 

■低コストで防音対策できる必殺技「ドラえもん戦法」とは? 

梶原 高い防音効果を求め、防音パネル(写真1)でカスタマイズした押入れの下段で寝ていらっしゃるお客様もいらっしゃいますね。押し入れの壁と天井を防音パネルでふさぐんです。押し入れなら高さがないので、使うパネルの量も少なく済みます。

 さらに押し入れはもともと「塞がれる」空間なので、防音効果も高くなります。防音対策は「隙間を作らない」ことが大切ですから。

――ドラえもん戦法ですね。ただ、押し入れの引き戸側にも防音効果が欲しい場合、どうすればいいでしょうか。引き戸にパネルを設置すると、ドアの開け閉めが難しくなってしまいますよね。

梶原 その場合、押し入れの手前に突っ張り式のカーテンレールを設置し、防音カーテンを引くといいですね。

――なるほど。防音パネルを組み合わせ棺桶のような形状にして、寝るときに入る、という製品があったら理想的なのですが。

梶原 そういったお声はよくいただいているのですが、狭い空間に密閉する形になるので心配なところもあって。

――窒息してしまうと。「隙間は防音の敵」ですから隙間を開けるわけにもいかないですし、難しいですね。

梶原 また、冬はいいのでしょうけれど、夏は暑いでしょうね。

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