同人誌は高いのか? 何度も繰り返される同人誌の値段問題――タダで読めるのかオカシイということが忘れられている

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(※イメージ画像)『手づくり同人誌とらのまき』(マール社)

 季節に一度は、必ずSNS上で話題になる、同人誌の価格問題。2月にもある同人作家が頒布した同人誌に対して1500円という価格が高いと主張し、暗に値下げを求められたことを公表し話題となった。

 同人誌文化が発展し、そのノウハウがSNSを通じて議論されるようになってからというもの、同人誌の値付けは絶え間なく議論になってきた。

 実際、同人誌というものは商業誌に比べると価格が高いものである。マンガ雑誌で一話分ほどのページ数が一冊にまとめられ500円とか、それ以上で販売されているのは当たり前だ。これは当然のことである。印刷物に限らず、大抵の製造品というものは大量につくるほどに一つあたりの値段が安くなるもの。だから、少部数の印刷物である同人誌の値段が高くなるのは当然のことなのである。

 でも、本質はそういう同人誌の制作上の理由を知らないとかではない。今やネットを使えば多くのマンガや小説が無料で読める時代である。多くの作品が無料で公開されているのに慣れてしまうと、同人誌の価格が高いと感じてしまう人が現れるのも当然である。ネットで無料で読めるものは、たまたま作者が無料で公開しているだけで、本来はお金を出さなければ触れることができないものという意識が希薄なのである。

「自分も作品をTwitterで宣伝の意味も含めて、無料で公開することをしています。pixivでも同様なのですが、ネットでの賞讃の声に対して実際に同人誌を買ってくれる人は少ないんですよね」(同人作家)

 同人誌の値段に文句を付ける主張に対しては作者のことを考えるべきといった意見も見られるが、実はもっと素朴。そもそも、タダで読める文化に染まりすぎ。こんなにタダで読めるのが、むしろオカシイのだ。そのことを理解させるには、どうすればいいんだろうか。

(文=是枝 了以)

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