コミケの余韻。洩矢神社で願う、今年も素敵な作品と出会えますように……

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 コミケの余韻は冷めない。それが冬コミなら、なおさらだ。夏コミだったら「明日から仕事だ」という人もいるんだろうけど、冬はね。だから、コミケの熱をちょっとずつ冷まそうと、どこかへ出かける人もいっぱい。元旦の初売りに夜から並んでみたり。あるいは、大洗へ……。

 そして、ボクが向かったのは諏訪。諏訪大社ではなく、洩矢神社が目指すところ。『東方project』の「聖地」といわれる神社に、大晦日はどんな人が集まっているのだろうか。そんなちょっとした興味で出かけてみたのは何年前か。すっかり諏訪信仰に興味を抱いて、幾度も足を運ぶようになった。そんな作品をきっかけに、諏訪湖畔に伝わる信仰に興味を持つようになった人は何人もいる。

 神社の名前の通り、洩矢諏訪子のイラストを施した絵馬がたくさん奉納されている洩矢神社。でも、ここはよくイメージされる「アニメの聖地」とは違う。あくまで、地元の人たちが管理し維持している神社。積極的に神社のことを宣伝しているわけではない。だから、ボクらの立場は「参拝させて頂いている」というわけである。

 そんな洩矢神社の最寄りは中央線の岡谷駅。岡谷の駅前は、大晦日ともなれば、もう人はほとんど歩いていない。この地域では、大晦日に外で出歩いて遊ぼうという人は少ないのだ。多くは家で大晦日を過ごし、新年になったら神社へということらしい。

 ちょっと時間を潰そうと、駅近くのカラオケやゲームセンターが入るビルに行ってみて、そのことがよくわかった。ゲームセンターの前では、年越し蕎麦の無料配布中。でも、人の姿は少ない。ゲームセンターの人は「カラオケのほうも、お客さんが来ないって言ってるんですよね」と。

 さて、暗い道を洩矢神社へと。何度も通って、今は慣れたもの。初めてきた時は大雪の日で、あやうく遭難しかけたものだが、今年は妙に暖かい。道路も凍結していないから、すんなりと神社へ。

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 すでに、神社は提灯で輝き、境内には大勢の人がいた。地元の人たちに混じる、東方民はすぐに見分けがつく。みんな写真を撮ったりして、新年までの時間を楽しんでいる。そんな来訪者たちにも、御神酒は振る舞われる。

 そうしているうちに、すぐに時間は過ぎる。カウントダウンで迎える新年。地元の人が続々と神社に集まってきて、参拝をする。それに混じって、ボクも参拝を。

 こうやって、アニメやマンガなどの作品をきっかけに、その舞台になった土地を訪れる人は全国のあちこちにいる。そして、それをきっかけに、その土地を愛するようになった人も。これもまだ日本が平和だからなせることなのか。

 いよいよ始まった新年。今年は元号も代わり、即位の礼と大嘗祭も開かれる。そう、歴史を紐解けば、古来より大嘗祭が開かれたのは、世の中が落ち着いている時だけだった。つまり、いかに問題を抱えようとも、まだ平和は享受できているということか。今年もどんな素晴らしい作品に出会うことができるのか。さらに、取材を重ねていきたい。
(文=昼間たかし)

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