華山みおの【物語探索その13】

『マコさんは死んでも自立しない』(千田大輔)進展のない関係に悶絶!両片想いほど楽しいことはない!?

 好きな人と“やむを得ず” 同棲することになって、周りの人たちからは両片想いなのバレバレで「あいつのことなんて別に好きじゃないんだからね!」って態度でドキドキしながら、魅力的な隣人たちに囲まれて楽しく暮らす……。

 そんなシチュエーションは二次元にしかないんだ……! 知ってるもん! だから私は漫画を読むんだもーーん( ;∀;)

 本日は、千田大輔先生の漫画『マコさんは死んでも自立しない』をレビューします。

 以下、あらすじです。

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 高校生・遠野隣(リン)は、とある事情で大好きな女子大生・栗橋真子(マコ)さんと同居中。ピュアな二人は相思相愛。でも、本人たちは気づいてなくて……。“愛”で満ち、“愛”にあふれ、“愛”にまみれたかわいくて、愛しくて、幸せなだけの2人の日々!
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 アパートの別の部屋ではなくて、同じ部屋に住んでいるんですよ。このふたり。でもそれも大家さんから直々のお願いだから仕方がないのです。年頃の孫娘を高校生の男子と住まわせるっていう決断をした大家のじいちゃん大丈夫かとも思うのですが、マコさんは親族もお手上げなグータラっ子だから、これもまた仕方ない。 

 そう、全ては“仕方がない”“やむを得ない”この2つがお膳立てしてくれたふたりの両片想いっぷりを堪能する漫画なんです!! 女性視点で読めば、細々と世話を焼いてくれるカワイイ年下くんと同棲シチュエーション。男性視点で読めば、美人でグラマラスで、放っておけない手のかかる小悪魔系お姉さんと同棲シチュエーション。

 えーん、このシチュエーション私も欲しいよー。
 
 主人公のリンくんは、さらっと女の子がキュンとすることをしでかす天然たらし。私の好きなキャラクターの201号室に住む鱒沢ちゃんも、リンくんの何気ない言動にデギマギさせられているひとり。

 でもさ、相手に美人の同居人いたらもう報われなさ100%だよね。だけどそれでもちょいちょい頑張ってアクションしている鱒沢ちゃんが健気かわいくてたまらない。応援してる……! リンくんは罪深い男だよ。というか、天然たらしは自分が好かれていることを1ミリも気づかない鈍感だよね。たらしと鈍感は紙一重……。

 というか、主役ふたりがもう罪深いよね。なんか意識してないときは超イチャイチャしてるけど、ちょっとハッとした際にめっちゃ照れるのなんなの!? かわいいし羨ましいし、けしからん! だから両片想いほど楽しいことはないんだってば~!!

 4コマ漫画の特性上、多くの説明はなくてドタバタと物語は進行していくのですが、気になることも多く……。なんでこのメンバーが独り暮らしをしているのかとか、アパートの住人同士がこんなにも仲良くなっているきっかけとか、リンくんがわざわざ親元を離れて高校生から上京した理由とか色々気になる部分もあるので、そのうち解明していくのかどうかも今後気になるところ。

 とりあえずしばらくは続きを楽しみにしながら、ふたりの進展のない両片想いっぷりを堪能したいと思います。
(文=華山みお)

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マコさんは死んでも自立しない 1
掲載誌/レーベル:マンガボックス
著者:千田大輔
出版社:講談社

異常者の愛 1

異常者の愛 1

こちらは一転、サイコホラー

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