俳優の大杉漣さんが2月21日、急性心不全のため急逝した。66歳だった。
20日、大杉さんは現在放送中のドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(テレビ東京系)の撮影後、宿泊先のホテルで倒れたという。ドラマで共演する田口トモロヲ(60)、松重豊(55)、光石研(56)、遠藤憲一(56)のグループLINEに「具合が悪い」と訴え、異変に気付いた松重がタクシーで病院に搬送したが、容態は好転せず。共演者と妻に看取れながら、そのまま帰らぬ人になったという。
大杉さんは、映画はもちろん、NHK大河ドラマ、NHK連続テレビ小説、Vシネマ、2時間ドラマ……とさまざまなジャンルの作品に多数出演していた名優。ドラマ『世にも奇妙な物語』(フジテレビ系)に関しては「最多出演者」だったと、同ドラマ公式Twitterが伝えている。
「世にも奇妙な物語」最多出演者である、大杉漣さんがお亡くなりになりました。
慎んでご冥福をお祈り致します。
悲しいです。記録を更新して頂きたかったです。— 世にも奇妙な物語【公式】 (@yonimo1990) 2018年2月21日
特撮では、2016年の映画『シン・ゴジラ』で演じた内閣総理大臣・大河内清次役が記憶に新しい。劇中に大河内総理が発した「え、蒲田に!?」「自衛隊の弾を、国民に向けることは出来ん!」というセリフは、ファンの中で名言となっている。
また、09年の『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』、16年の映画『仮面ライダー1号』では、人気の悪役・地獄大使を熱演。数多くの特撮作品で助監督を務める越知靖氏は、大杉さんの訃報にTwitterで「オールライダーの撮影の時監督から、『死神博士を見た時誰も見た事ないリアクションを』との要求に、驚きながら敬礼をするようなリアクションをしてくれた」と、撮影時の思い出を振り返っている。
大杉漣さんが亡くなった。
オールライダーの撮影の時監督から、「死神博士を見た時誰も見た事ないリアクションを」との要求に、驚きながら敬礼をするようなリアクションをしてくれた。
カットの声の後、
「これなら誰も見た事ないだろ。俺も見た事ないもん」
と笑っていた。
御冥福をお祈りします。— 越 知靖 (@juliet3comet) 2018年2月21日
前に先輩から聞いた言葉。
「日本の映画は2つに分けられる。
大杉漣が出ているか、出ていないかだ」
まさにその通りだったと思う。
邦画には必要な俳優さんだった。— 越 知靖 (@juliet3comet) 2018年2月21日
大杉さんは、映画『ROOKIES-卒業-』『ひぐらしのなく頃に誓』といった実写化作品にも数多く出演。昨年放送のドラマ『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(MBS系)では、60歳を超えてからMMORPG『ファイナルファンタジーXIV』にハマった父親役を演じ、堅物ながらも茶目っ気がある父親を好演。当時のインタビューでは、「キーボードがうまく打てなくて、“あああああ”と打つシーンは、僕の素の状態に近い」と話している。
僕だけではなく、みんなの光のお父さんでしたね。
大杉漣さん、本当に、本当にありがとうございました。
心からご冥福をお祈りいたします。
今は涙がとまりません。— マイディー (@Maidy_Maidy) 2018年2月21日
大杉漣さん、ショックです。信じられません。光のお父さんエオルゼアパートで一緒にアフレコさせて頂きました。またご一緒できたらなと密かに楽しみにしていました。優しく紳士的な立ち振舞い、忘れられません。短時間でしたが隣り合ってマイク前に立てた事、光栄に思います。ご冥福をお祈りします。— 南條愛乃 (@nanjolno) 2018年2月21日
「おれは役者だから。小手先の芝居はできない」
光のお父さんの声収録の際、大杉さんはそう言ってぼくのことをちょっと叱った。ハッとした。その後すぐに笑顔になって「でもなんでも言ってくださいね」。ホンモ…#NewsPicks https://t.co/sdMf2nExb1— 山本清史 (@yama_kiyo) 2018年2月21日
【続き】ホンモノの役者って、こういう感じだったよなと思い出させてくれた人でした。
また会えると思っていたのに、残念です。ご冥福をお祈り申し上げます。#大杉連— 山本清史 (@yama_kiyo) 2018年2月21日
『光のお父さん』のエオルゼアパートでも操作するキャラクター(インディ)の声を担当していた大杉さん。声優としては、06年公開の長編劇場アニメ作品『銀色の髪のアギト』でアガシ役を、14年には『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』で城戸光政役、ゲーム『クロヒョウ2 龍が如く 阿修羅編』で鶴見正役の声を担当していた。
大杉さんといえば、映画『ソナチネ』『HANA-BI』といった北野武監督(71)作品をはじめ、数多くの映画・ドラマ・舞台で存在感を示していた“名バイプレーヤー”だが、いわゆる“オタク系”の作品にも数多く出演していた。それだけに、オタク界隈からも驚きと悲しみの声が続々と上がっている。
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